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【サッカー日本代表 コラム】6月12日の国際親善試合でジャマイカ代表に4-0で快勝し、東京オリンピック(五輪)メンバー選考前最後の試合を終えたU-24日本代表。先発したDF旗手怜央(川崎フロンターレ)のプレーは、U-24代表と川崎Fを継続して取材する林遼平氏の目にどう映ったのだろうか。
■サイドバックから常にゴールを目指す
U-24アルゼンチン代表戦、A代表(SAMURAI BLUE)との試合、そして今回のジャマイカ戦。U-24日本代表の左サイドバックとしてピッチに立った3試合を経て、旗手怜央は確かな存在感を発揮し始めている。
ジャマイカ戦で一気に評価を上げたというより、試合をこなすごとに徐々にフィットしてきたと表現する方が的確だろう。
正直なところ、驚きはなかった。昨季途中から川崎フロンターレで左サイドバックでのプレーが増えた旗手を見てきた身からすれば、いつもJリーグで披露しているプレーと何ら変わらなかったからである。
自身の攻撃的センスを前面に押し出すために、サイドバックの位置から目指すのは常に自らがゴールを奪うこと。その上で、冷静な状況判断からフリーランニングやチャンスメイクでゴールへの道筋を作る。
■前線のポジションでも計算できる
ジャマイカ戦でもそうだった。これまで以上に攻撃的な立ち位置をとって、中に入ったり、外を回ったりと豊富な運動量を生かしてハードワーク。久保建英に斜めに通したパスや遠藤航のゴールを動きでアシストしたフリーランニングなど随所に良さを発揮した。
惜しむらくは、前半にシュートをジャマイカGKに止められたことだが、自身が五輪本大会にいける力を要していることをピッチで表現して見せた。
「この前の試合(U-24ガーナ代表戦)は中山(雄太)選手が先発でしたけど、どちらかというと守備的な選手。逆に僕は攻撃で自分を見せないといけませんでした。攻撃参加だったり、ボール持ったときのパスだったり、そういう部分はすごく意識していました。今日がメンバー発表前の最後の試合だった中、ピッチで自分のやりたいことを表現できたのはすごく良かったと思います」
上々なパフォーマンスにも「ゴールやアシストはできなかったので、そこに関してはすごく悔しい」と話すのは攻撃的な思考を持つ旗手らしい。
自チームでは得点やアシストを増やしているだけに、代表でもさらに試合をこなせばよりチームに適応してくることは間違いない。本職の前線のポジションでも計算が立つ旗手は、今回の活動を経て五輪本大会に大きく近づいたと言っていいはずだ。
取材・文=林遼平
June 12, 2021 at 06:40PM
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