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【サッカー日本代表 メンバー予想】東京オリンピック(東京五輪)本大会の登録メンバー発表が6月22日に迫るU-24日本代表。当確予想や激戦区、登録メンバー18枠の行方を、チーム発足時から継続して取材してきた川端暁彦氏が予想する。
■「選んだ全員が出るのが前提の大会」
6月12日に行われたジャマイカ代表(A代表)との国際親善試合をもって、U-24日本代表(東京五輪男子サッカー日本代表候補)の活動はひとまず終幕。次に行われる7月12日のホンジュラス五輪代表、17日のスペイン五輪代表との連戦は、本大会登録メンバーで臨む形となる。
言ってしまえば、本大会登録メンバーを選定する材料はジャマイカ戦で出そろったということでもある。だから最終メンバーは予想可能だ!……と言えればいいのだが、そう簡単ではない理由がいくつかある。
まず一つは五輪の特殊性だ。ワールドカップ(W杯)の登録メンバー23名に対し、五輪はわずか18人。W杯なら1ポジション2名ずつ選んでいけば数が合うのだが、五輪はそうもいかない。この少人数制にもかかわらず、中2日での連戦が続くというW杯よりも過酷なスケジュールであり、しかも今回は真夏の日本が舞台で気候もタフだ。このあたりは、森保一監督が以前「選んだ全員が出るのが前提になるような大会」と形容していたとおりである。
■GKの伏兵は18歳・鈴木彩艶
唯一、枠が「2」で確定しているポジションがGKである。普通なら予想が最もイージーなのだが、五輪本大会が1年延期されたことにより、にわかに激戦区となった。これまでチームを引っ張ってきた大迫敬介に加え、下の世代の谷晃生が湘南への期限付き移籍から正GKの座を掴み、鹿島では沖悠哉が昨季途中からポジションを奪取。さらに今季に入り、18歳の鈴木彩艶が浦和で日本代表GK西川周作の定位置を奪う形で一気に台頭し、飛び級で初選出されてきた。
その中で、U-24ガーナ代表戦とジャマイカ戦の双方で先発起用された谷の評価が急上昇しているのは間違いない。3月のアルゼンチン戦でのパフォーマンスを含め、メンバー入りは有力だ。沖はキックの質という点でトレーニングから圧倒的なところを見せているが、今回は選外か。
順当にいけば谷と大迫という選択になるが、伏兵は鈴木。練習でも「そこに届くのか」と驚かされることがあるポテンシャルの高さは圧倒的。小器用なタイプではないものの、年上だらけの環境、しかも最終選考の場にいきなり放り込まれても物怖じせずに振る舞えるメンタル面も魅力的だ。
4年後のパリ五輪も狙える18歳であり、過去の年代別世界大会で控えGKとして帯同した際の腐ることなく練習に打ち込んでサポートに徹する立ち居振る舞いも評価されており、滑り込む可能性はあるとみる。
■「当確」で14枠が埋まる
あとは「当確」の顔ぶれを考えたい。まずオーバーエイジ(OA)の3人、DF吉田麻也、酒井宏樹、MF遠藤航は決まりだろう。またA代表経験も豊富な冨安健洋、さらに板倉滉、中山雄太はボランチより後ろのポジションの万能選手ということもあって外せない。完全にチームの核にまで成長してきた田中碧、攻撃の軸となっている堂安律と久保建英、そして前線の上田綺世も確定だろう。
ここから予想の要素が強まってくるが、3月のアルゼンチン戦、そして6月シリーズでの起用を観る限り、左サイドバックから前線までこなせる旗手怜央の選出は確定したように思う。左SBは中山と旗手の併用が基本軸となる形だ。
また前田大然も確定とみていいのではないか。圧倒的なスピードとプレッシングの強度は、テクニカルな選手の多い攻撃陣にあって他にない武器であり、交代出場でも有用な攻守両面で機能するオプションとなる彼を外すのは考えにくい。ここまでで14名。よって、残すはわずか4枠である。
■守備の万能バックアッパーに1枠か
まず守備陣だが、ここはいきなり悩ましい。板倉がボランチとCBのサブを兼用し、中山もこなせることを考えると、純粋な守備のバックアッパーは1名ないし2名か。本来は出場停止リスクの高いCBの純粋なサブを入れておきたいところだが、今回は万能タイプ1名のみになると予想する。
というのも、五輪本大会の交代枠は「5」になるからだ。昨季からのJリーグで川崎フロンターレが猛威を振るっている一つの理由でもあるが、交代カードで攻撃的な選手を5人送り込めることは大きなアドバンテージになる。酷暑の連戦となれば、なおさらだ。
7名のベンチメンバーのうち、GK1名は確定なので、残すは6名。守備のバックアッパーとしては既に板倉がおり、FWには前田がいる。彼らを除くと残るは4名。この4枠を交代カードとして機能させるため、純粋なCBは入れたくないと考えるのではないか。よって、町田浩樹や瀬古歩夢は難しくなる。これが23名枠であれば確実に有力候補なのだが、今回は厳しい。
となると、守備のバックアッパー1名の枠を埋めるのは、CBのサブとして十分な実績があり、右サイドバックで酒井の交代要員にもなれる、あるいはジャマイカ戦の終盤で見せたような3バックシステムでの逃げ切り態勢移行時に右ウイングバックができる橋岡大樹の名前が浮かんでくる。
対抗は菅原由勢だが、CBとしての実績がネックとみられていることを感じる。また古賀太陽は左から右まで経験のある選手ではあるものの、国際レベルでの右サイドの実績は乏しく、左に関しては中山の目処が立っている中で選出は厳しいと予想する。
■残り3枠を4名で争う
残るは3枠となったが、これはいずれも交代カードとしても機能する攻撃陣になると予想する。
まず難しいのは、そもそもまだ誰も確定していない左MFの人選だ。単純にJリーグの実績で言えば三笘薫で決まりであるし、実際に6月シリーズでの起用法からも彼への強い期待は感じられたので、最有力候補だろう。
また守備への貢献度が高く、スピリットの部分でも頼りになり、ウイングバックとしても期待できる(緊急事態となればサイドバックも可能な)相馬勇紀も入れておきたい。ただ、前田や旗手、久保といったサブポジションで左MFをこなせる選手は多いだけに、ここに2枠を割くのが妥当かは微妙なところではある。
入れておきたいと言えば、攻撃の軸となっている堂安と久保に代わり得る、同じ左利きのテクニシャンである三好康児は外したくない選手である。そして今年に入ってから最も外したくなくなるようなプレーを見せてきた選手と言えば、FW林大地だろう。
ゴールはもちろんだが、ひたむきな姿勢はチームに新たな活力をもたらしてくれた。国際経験の乏しさがネックになりそうではあるが、アルゼンチンのDFを相手にしても一歩も引かずに堂々と駆け引きを続けた姿勢を観ると、その不安は小さいようにも思える。また交代5枠は確実にFWで使うであろうことを思えば、連戦の中でFWが上田と前田だけというのは苦しいところ。前線は3枚欲しいのが本音だろう。
ただ、これだと19名になってしまうので、三笘・相馬・三好・林の4人から3人を選ぶという形になるのではないか(何と狭い枠だろう……)。穏当な選考を考えると林を除く3人となるが、今年に入ってからの代表でのプレーを思えば、林が割って入る可能性も十分あるとみる。また主力組とは毛色の違うプレーができる食野亮太郎、遠藤渓太、田川亨介といった選手たちも23人枠ならば有力候補だが、今回は枠の数からして厳しいと予想する。
「あとはメンバー発表を待つのみになりますけど、自分のできることをやったつもり。それは他のみんなも同じだと思う」(久保)
五輪に臨む18名を絞り込むのは、判断というより決断の要素が大きくなる難しい作業だと感じるが、選考される側の選手たちの胸中を思いやったとき、それはなおさら難しいものになるだろう。
森保一監督とコーチングスタッフが地元開催の重いプレッシャーの中でどんな18名を選ぶのか。その発表は、6月22日に予定されている。
文=川端暁彦
June 16, 2021 at 06:00PM
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