イギリス政府は31日、日本などアジア太平洋地域の11カ国で構成される自由貿易圏への加入に向け、2月1日に正式に申請する方針を明らかにした。
2018年末に発効した「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)」には日本のほか、オーストラリア、ブルネイ、カナダ、チリ、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、シンガポール、ヴェトナムが加盟している。
この経済圏には合わせて約5億人が暮らしており、世界の所得の13%以上を創出する。
CPTPP発足メンバー以外の国が加入申請をするのは初めてで、実現すれば日本に次いで2番目の経済大国として参加することとなる。
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CPTPPの主な目的は、加盟国間での関税の撤廃・減税。この中には、日本の米やカナダの乳業などの一部国産品を保護するため、輸入関税を95%撤廃または削減するという取り決めも含まれる。
加盟国はこの見返りとして、食品基準などの規制について協力しなければならない。ただ、基準や規制は同一のものである必要はなく、加盟国は独自に貿易協定を結ぶことができる。
イギリスは昨年12月末にEU離脱(ブレグジット)の移行期間を完了し、完全にEUを離脱した。同国はすでに、ほとんどのCPTPP加盟国と貿易協定を締結しており、現在はオーストラリアとニュージーランドと交渉を進めている。
2019年のイギリスの輸出量のうち、8.4%をCPTPP加盟国が占めた。
英政府の発表
英政府はEU離脱から1年を迎えるにあたり、CPTPP加入を申請する方針を発表したと説明。CPTPPに加われば、食品や飲料、自動車などの英産業への関税が削減されるとした。
例えば、マレーシアへのウイスキーの輸出や、カナダへの自動車の輸出には関税がかからなくなる。
さらに、ビジネスマンが従来より短期間で安くビザを取得できるようになる可能性もあるとした。
ボリス・ジョンソン英首相は、「EU離脱から1年がたった。私たちは、英国民に経済的利益をもたらす新たなパートナーシップの構築を進めている」と述べた。
「CPTPPに新加入する最初の国になるための申請は、世界中の友人やパートナーと最高の条件でビジネスを行い、世界的な自由貿易を熱烈に支持するという我々の強い意欲を示すものだ」
トラス国際貿易相はTPP加入について、「自動車メーカーやウイスキー生産者にとっては関税の引き下げを意味し、優れたサービスを提供する事業者にとってはより良いアクセスを意味する。そして、国内に質の高い雇用とより大きな繁栄をもたらすことになる」と付け加えた。
「私たちは、加入申請を待つ行列の先頭にいる。今後数カ月の間に正式な交渉を開始したいと期待している」
January 31, 2021 at 10:33AM
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イギリス、TPP加入を正式申請へ 発足メンバー以外で初 - BBCニュース
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