<バスケットボール女子アジアカップ:日本78-73中国>◇3日◇決勝◇ヨルダン・アンマン
東京オリンピック(五輪)後の初の公式大会に出場した日本(世界ランキング8位)が決勝で中国(同7位)を78-73で下し、大会史上初の5連覇を達成した。
日本は銀メダル獲得メンバー5人を含む若手中心のメンバーで今大会に臨んでいた。中国はベスト8に入った東京五輪とほぼ同じメンバー構成だった。
日本は立ち上がり、追いかける展開を強いられたが、東京五輪出場メンバーの宮崎早織が得点源となり、19-21と2点差に追い上げて第1クオーター(Q)を終えた。第2Q途中にリードを奪ったが、再び勝ち越されて36-39で前半終了。後半も攻守の切り替えの速いバスケを展開した日本は再逆転し、高さのある中国をスピードで打ち破った。
今大会から東京五輪で銀メダルに導いたホーバス監督の後任として恩塚亨監督(42)が指揮を執った。大きな声で選手を鼓舞するホーバス監督とは異なるスタイル。試合中、新指揮官は静かに戦況を見極め、前向きな言葉をかけて選手たちを勇気づけた。
東京五輪ではアシスタントコーチを務めた。ソフトな語り口で物腰やわらかな印象も受けるが、行動力と実行力はたけている。女子日本代表とともに監督を兼任する東京医療保健大では、大学新設のタイミングで企画書を学校側に持ち込み、女子バスケットボール部の創部に奔走。関東大学女子連盟4部からスタートしたチームをまたたく間に1部に引き上げ、さらには大学選手権(インカレ)4連覇の強豪に育て上げた。
日本代表も、自ら売り込んで07年からアナリストとして関わるようになった。当初は自腹で海外遠征に同行。そんな熱意が実り、08年北京、12年ロンドン、16年リオデジャネイロ五輪に帯同し、アナリストを務めた。就任会見では「ワクワクがあふれるバスケ界へ」と所信表明。初めて日本代表を指揮した大会で、まずはしっかり結果を出した。最大の目標は24年パリ五輪での金メダル。その理想と目標に向かって、選手たちを引っ張っていく。
October 03, 2021 at 08:39PM
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