欧州中央銀行総裁の警告の後、ビットコインは一時的に4万ドルを超えた。
- 欧州中央銀行の理事会メンバーは、ビットコインに投資するとすべてを失う可能性があると投資家に警告した。
- 「我々の役割は、消費者を確実に保護することだ」とガブリエル・マクルーフはブルームバーグTVに語った。
- ビットコインは1月に入って一時4万ドルを超えたが、それ以降は不安定な値動きが続いている。
欧州中央銀行(ECB)政策理事会(Governing Council)のメンバーは、ビットコイン投資家はすべてを失うことを覚悟しなければならないと述べ、暗号通貨のボラティリティについての警告を発した。
「イギリスの金融当局が数週間前に言ったように、もし人々がビットコインに投資したいならば、彼らは全財産を失うことを覚悟しなければならない。それは確かに私の見解でもある」とECBの政策理事会のメンバー、ガブリエル・マクルーフ(Gabriel Makhlouf)は1月29日のブルームバーグTVで語った。
イギリスの金融行動監視機構(Financial Conduct Authority)は、1月11日の声明で、ビットコイン投資家は「すべての金を失う可能性がある」と述べ、ビットコインなどの暗号通貨は「ハイリスクで投機的」であり、そのように扱うべきだとした。
「消費者がこのタイプの金融商品に投資する場合、彼らはすべての金を失うことを覚悟しなければならない」
2019年からアイルランド中央銀行の総裁も務めているマクルーフも、29日に同様の考えを表明した。
ECBのメンバーはこれまで度々、投資家に対して暗号通貨を購入したり保有したりする際には注意を払うように促してきた。例えば2018年には、役員会(Executive Board)のメンバーであるイヴ・メルシュ(Yves Mersch)は、ビットコインは「既存の決済手段に比べてはるかに劣っている」と述べている。
1月中旬にビットコインが史上最高値を更新すると、ECBのクリスティーヌ・ラガルド(Christine Lagarde)総裁は、このような資産に対するさらなる規制を呼びかけた。
ラガルド総裁は、ビットコインは通貨ではなく、「非常に投機的な資産であり、おかしなビジネスや、奇妙で非難されるようなマネーロンダリングに使われている」と述べた。
その翌日、ビットコインは初めて4万ドルを超えた。
その後、ビットコインは7%以上下落し、31日の午後には約3万2770ドルで取引されていた。一部のアナリストは、暗号通貨は、フェイスブック(Facebook)、アップル(Apple)、アマゾン(Amazon)、ネットフリックス(Netflix)、グーグル(Google)がここ数年で成長したように、今後10年間で成長し、次の「偉大なハイテク株」になるかもしれないと述べている。
マクルーフは29日、他の中央銀行関係者にも、責任を持って暗号通貨に注意を払うように促した。
「個人的には、なぜそのような種類の資産に投資するのかは理解できないが、彼らはそれを明確に資産と見なし、投資と見なしている。我々の役割は、消費者が確実に保護されるようにすることだ」
[原文:Bitcoin investors may 'lose all their money,' warns European Central Bank governing council member]
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)
February 03, 2021 at 04:45AM
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